『Slay the Spire』を最近、かなり遊んでいます。
実はこのゲーム、最近買ったわけではありません。
購入したのは2020年です。
それなのに、これまでの総プレイ時間は約8時間でした。
面白くないと思っていたわけではありません。ただ、何を考えて遊べばいいのかがよく分からず、何度かプレイしてはやめる、ということを繰り返していました。
カードを選ぶ。
敵と戦う。
マップを進む。
レリックを拾う。
それぞれの仕組みは何となく分かるのですが、
「結局、何を考えるゲームなんだろう?」
という部分が自分の中でつながっていなかったのだと思います。
そんな状態だったのですが、今回ChatGPTに横でアドバイスをもらいながらプレイしてみることにしました。
すると、少しずつゲームの仕組みがつながり始めました。
そして気付けば、システムを理解し始めてからわずか3日で約10時間プレイしていました。
2020年に買ってから約6年間で8時間しか遊んでいなかったゲームを、3日でそれ以上遊んでしまったことになります。
今回は、AIを使いながら『Slay the Spire』を遊ぶことで、このゲームの本当の面白さにようやく気付けた、という話を書いてみたいと思います。
最初は「どのカードが強いのか」すら分からなかった
今回プレイを始めたとき、私はほぼ初心者の状態でした。
キャラクターはアイアンクラッド。
ゲーム開始時に提示される選択肢からして、
「これ、どれを選べばいいんだ?」
という状態です。
そこで画面を写真に撮ってChatGPTに送ってみました。
すると、
- なぜ最大HPアップが安定なのか
- なぜ初期レリックを交換するのは初心者にはリスクがあるのか
- それぞれの選択肢にはどんなメリット・デメリットがあるのか
というところから説明してくれました。
単に、
「これを選べ」
ではなく、
「なぜそれを選ぶのか」
を教えてもらえたのが大きかったです。
その後も、
「このルートはどれがいい?」
「この3枚ならどのカードを取る?」
「このイベントはどっち?」
「休憩と鍛冶、どっち?」
と、その都度画面を送りながら進めていきました。
かなり贅沢な攻略本です。
しかも、自分が今プレイしている状況に合わせて答えてくれます。
カードは「強いものを全部取ればいい」わけではなかった
最初に大きく考え方が変わったのが、カード報酬でした。
敵を倒すと3枚の中から1枚選べます。
初心者の私は当然、
「カードが増える=強くなる」
と思っていました。
そのため、強そうなカードがあれば毎回取った方がいいと思っていました。
ところが、ChatGPTから、
「カードは毎回取る必要がない」
と教えてもらいました。
最初はかなり意外でした。
カードゲームなのに、カードを取らない方がいいことがあるのです。
理由は単純で、デッキの枚数が増えすぎると、本当に使いたいカードを引けなくなるからです。
例えば今回、
「大暴れ」
というカードを取りました。
使うたびに、その戦闘中のダメージが増えていくカードです。
さらに、
「頭突き」
という、捨て札のカードを山札の一番上に戻せるカードを取りました。
すると、
大暴れを使う
↓
頭突きで大暴れを戻す
↓
次のターンにまた大暴れを引く
↓
さらに大暴れが強くなる
という流れが作れます。
ここで初めて、
「カード単体の強さを見るゲームじゃないんだ」
ということが分かりました。
カードとカードの組み合わせによって、デッキ全体に役割を持たせるゲームなのです。
「同じカードを何枚も取れば強い」とも限らない
これも面白かったところです。
例えば大暴れが強かったので、
「大暴れを2枚、3枚と増やした方が強いのでは?」
と思いました。
しかし、大暴れは少し特殊です。
1枚の大暴れを何度も使うことで、そのカード自身が戦闘中に成長していきます。
つまり、
大暴れを3枚入れる
よりも、
大暴れ1枚を何度も引けるようにする
方が強い場合があります。
そこで、
- 頭突きで戻す
- ポンメルストライクでカードを引く
- 不要なカードを削除する
といったことの価値が見えてきました。
こうなると、カードを見る目が少しずつ変わってきます。
「このカードは強いか?」
ではなく、
「このカードは今のデッキに必要か?」
と考えるようになります。
これは『Slay the Spire』の面白さを理解するうえで、かなり大きな変化でした。
ショップの「カード削除」の意味も初めて分かった
以前の自分なら、ショップに入ったら新しいカードやレリックばかり見ていたと思います。
ところがChatGPTから、
「ストライクを削除しよう」
と何度か言われました。
最初は、
「せっかくカードがあるのに、わざわざお金を払って減らすの?」
という感覚でした。
ですが、これも考え方は同じです。
弱いカードを減らせば、
大暴れ
頭突き
ポンメルストライク
ゴーストアーマー
といった、使いたいカードを引ける確率が上がります。
つまり、カード削除はデッキを弱くしているのではなく、
強いカードを引きやすくすることで、デッキ全体を強くしている
ということです。
ここまで理解すると、
「デッキ構築」
という言葉の意味がようやく実感できてきました。
マップも「一番安全な道」を選べばいいわけではない
カード以外にも、マップの見方が変わりました。
最初は、
「できるだけ敵と戦わず、HPを減らさずにボスへ行けばいい」
くらいに思っていました。
ところが、エリートを倒せばレリックが手に入ります。
レリックは、その後の戦闘を大きく有利にしてくれます。
つまり、HPには、
「減らしてはいけない体力」
という意味だけではなく、
強くなるために使える資源
という側面があります。
HPに余裕があるならエリートへ行く。
減ってきたら休憩所へ向かう。
すでに十分HPがあるなら、休憩ではなく鍛冶でカードをアップグレードする。
こうした判断が全部つながっていることが分かってきました。
カードゲームだと思っていたのですが、実際には、
カード、HP、ゴールド、レリック、ルートのすべてを使って、少しずつ強い状態を作っていくゲーム
なんですね。
「大暴れ+頭突き」ができたとき、急に楽しくなった
今回、一番「なるほど」と思ったのは、大暴れを中心にデッキが形になっていったときでした。
大暴れは使うたびに強くなります。
そこに頭突きを組み合わせる。
さらにポンメルストライクでドローする。
防御面ではゴーストアーマーや武装を入れる。
そして、不要になってきたストライクをショップで削除する。
一つひとつは単純な効果です。
でも、それらが組み合わさると、
「自分のデッキはこうやって戦う」
という方針が生まれます。
この瞬間、
『Slay the Spire』が単なる、
「出てきたカードを使って敵を倒すゲーム」
ではなくなりました。
自分で小さな仕組みを作り、その仕組みを完成させていくゲーム
に見えるようになりました。
たぶん、これが私が6年間気付いていなかった『Slay the Spire』の面白さでした。
それでも2層のボスには勝てない
ゲームの仕組みが分かってきたからといって、急に上手くなったわけではありません。
むしろ、
「なぜ負けたんだ?」
という疑問が増えてきました。
1層は以前より安定して突破できるようになりました。
しかし、2層になると苦しくなります。
そして、2層のボスで何度も負けます。
ここまで来て、今度は、
「自分のプレイを振り返ってみたい」
と思うようになりました。
幸い、『Slay the Spire』にはプレイ履歴があります。
最終的なデッキやレリック、どこで倒されたのかなどを確認できます。
これを見れば、
「カードを取りすぎたのか」
「デッキの方向性が途中でバラバラになったのか」
「防御が足りなかったのか」
「2層のボスを倒すための火力が不足していたのか」
といったことを振り返れそうです。
ここまで来ると、ただクリアするだけでなく、
自分がなぜ負けたのかを考えること自体が面白くなってきました。
AIは「正解を教える」より「考え方を教える」のが面白い
今回ChatGPTを使っていて感じたのは、
AIに全部決めてもらうだけでは、ここまで面白くならなかっただろうな
ということです。
「このカードを取れ」
だけだったら、私は言われた通りにボタンを押して終わっていたと思います。
でも、
「今のデッキにはこのカードが足りない」
「これは単体では強いけど、今の構成とは噛み合わない」
「エリートを倒すとレリックが手に入るので、HPに余裕がある今なら挑戦する価値がある」
「カードを取らないという選択もある」
と理由を聞いていくことで、自分でも少しずつ判断できるようになりました。
AIを、
ゲームを代わりにプレイしてくれる存在
として使うのではなく、
横でゲームの考え方を説明してくれるコーチ
として使う。
これが今回かなり面白かったです。
2020年に買って8時間。理解し始めてから3日で10時間
改めてプレイ時間を見ると、自分でも少し笑ってしまいます。
『Slay the Spire』を購入したのは2020年。
そこから約6年間で遊んだ時間は、わずか約8時間でした。
それが今回、ChatGPTを使ってシステムを理解し始めてからは、
3日で約10時間
プレイしています。
単純にゲームの内容が変わったわけではありません。
変わったのは、
自分がゲームを見る解像度
でした。
「カードを出して敵を倒すゲーム」
だったものが、
「限られた選択肢から、自分なりの勝ち筋を作るゲーム」
に見えるようになった。
同じゲームなのに、理解できるようになっただけで、こんなにも面白さが変わるものなのかと驚いています。
ゲームで分からないことをAIに聞くのは、かなり面白い
攻略情報を検索すれば、強いカードやデッキの情報はいくらでも出てきます。
もちろん、それも便利です。
ただ今回のように、
「今この3枚が出たけど、どれがいい?」
「今のデッキならどう考える?」
とAIに聞く方法は、攻略サイトとは少し違った体験でした。
自分の状況に合わせて説明してもらい、その理由を聞きながら進める。
すると、
「そういう考え方をするゲームなのか」
という部分が少しずつ分かってきます。
ゲームの攻略にAIを使うというより、
ゲームのルールの奥にある考え方を理解するためにAIを使う
という感覚に近いかもしれません。
そして今は、プレイするたびに、
「今回のデッキは何がダメだったんだろう?」
と考えるのが楽しくなっています。
6年前に買ったゲームを、今になってこんなに楽しむとは思っていませんでした。
まだ2層のボスを安定して倒すことすらできません。
でも、以前とは違って、
「次はどう改善しよう?」
と思えるようになっています。
たぶん『Slay the Spire』は、勝つことだけではなく、
自分の判断を振り返り、次の1プレイで少しだけ良い判断ができるようになること
まで含めて面白いゲームなのだと思います。
しばらく、このゲームから抜け出せそうにありません。



