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【海外ドラマ】ザ・シューター Season1 / マンガの実写化は無しだが、映画のドラマ化は推奨したい

近年の海外ドラマは、映画のドラマ化が増えているように感じます。
思いつくものをあげると、「ハンニバル」、「ファーゴ」、「スリーピーホロー」などなどなど。

正直、当初は拒否反応がありましたね。人気マンガを実写映画化する流れのように感じてしまい。。
しかし「ハンニバル」を見て、映画のドラマ化最高!!とあっさり心変わりしました(笑)。
ハンニバルの素晴らしさについては、以下の記事で書いています。

uuc1h.hatenablog.jp

映画のドラマ化作品に拒否反応が無くなったところで、ハンニバルの次に出会った作品がNETFLIXオリジナル作品の「ザ・シューター」です。

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ちなみに映画では、マーク・ウォールバーグが主演で、2007年に日本で公開されています。

どういうストーリー?

ざっくりあらすじをいうと、元スナイパーのボブ・リー・スワガー(以下ボブ・リー)は 、元上司のアイザック・ジョンソン大佐(以下アイザック)にアメリカ大統領の暗殺計画があることを知らされ、その阻止を依頼される。ボブ・リーは予想狙撃ポイントをアイザックに報告するが、実際に狙撃が行われ、アメリカ大統領の隣にいたウクライナ大統領が暗殺されてしまう。ボブ・リーは罠にはめられ、ウクライナ大統領の狙撃犯とされてしまうが。。。

という、クライム・サスペンスです。結論から言うと、「めちゃめちゃ面白いので、ぜひ見てほしい」というレベルです。
では、このドラマの魅力を書いていきたいと思います。ネタバレ無しなので、ご安心を。

ボブ・リーは男の理想像である

海兵隊史上最高のスナイパー、それがボブ・リー・スワガーである」

はい、この設定に反応した方、確実に本作に魅了されます。本作でボブ・リーは、あらゆる手段を使ってピンチを切り抜けていきます。
前述したように、ボブ・リーは海兵隊史上最高のスナイパーなので、狙撃に関して長けていることは想像するに難くないと思いますが、体術やサバイバル・スキルも相当優れています。また、そういった点をドキュメンタリーのように描いている点が、本作最大の魅力だと思っています。
例えば第1話では、ボブ・リーが大統領の狙撃ポイントを調査するのですが、その調査の様子が実に細かく描かれています。風速、人間の頭部の大きさ、大統領が車から降りて歩くルートを考慮してから、現地の下見を行い、狙撃ポイントを割り出し、自身も1580YDS(1.44km)離れて狙撃を行うなど、その様子はドキュメンタリーのようでありながら、テンポよく見せており、こちらを一切飽きさせません。
また、ボブ・リーは刑務所に入ったり、森に逃げ込んだりと、様々な危機に直面しますが、ぞれらをどう乗り切るかは、実際にその目で確かめてください。よくある素手での戦闘もまさに格闘術という感じなので、捨てシーン一切なしですよ。

魅力的な俳優陣

このボブ・リーを演じるのは、ライアン・フィリップ

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はい、スーパーイケメンです。この甘いマスクに、バランスが取れた体格を持つライアン・フィリップが、ボブ・リーを演じることで、ボブ・リーの魅力がさらに増しています。
そして吹替えを担当するのが、加瀬康之さん。映画や海外ドラマの吹替えなどでは、その声は必ず聞いたことがあるはずです。ライアン・フィリップ加瀬康之さんがタッグを組むことで、ボブ・リーを男の理想像へと仕上げています。

そして、忘れてはいけないのが、ヒロインの存在。ボブ・リーの妻である、ジュリー・スワガー。
このジュリーを演じるのは、シャンテル・ヴァンサンテン。

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笑顔が眩しい。。こんな美人、今までどこに隠れていたんだって感じです。

 映画のドラマ化の利点

映画のドラマ化の最大の利点は、物語を深く掘り下げられる点でしょう。映画では2時間という時間的制約がありますが、ドラマでは1話42分だとして、1シーズン10話構成であれば420分間です。ザ・シューターでは、420分間ボブ・リーの魅力を十二分に堪能できるというわけです。
ですが、この時間的制約の無さは諸刃の剣でもあるわけで、中弛みに繋がってしまいます。Breaking Badのように、「終わらせるべきタイミングで終わらせた」ドラマもありますが、ザ・シューターも駆け抜けて終わってほしいと切に願うばかりです。
ちなみにザ・シューターは、シーズン2までNETFLIXで公開されています。シーズン1ではある種の完結を迎えており、シーズン1に関して言えば全速力で駆け抜けた最高のシーズンと断言できます。

と、今後も映画のドラマ化は進むことでしょう。最初は人気に乗じて資料率を稼ごうしてるんじゃないかというネガティブなイメージがあった映画のドラマ化ですが、蓋を開けてみれば「物語や人物の深堀りをした、映画よりも内容が濃い物語」という最高のリメイクであると言えます。
そのため、僕のようにネガティブイメージから食わず嫌いしている方は、まず視聴することをお勧めします。中でも、ザ・シューターはお勧めですよー!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

【海外ドラマ】マンハントの感想 / 爆弾魔ユナボマーに対しての誤解

アメリカの犯罪サスペンス物の映画やドラマが好きな人であれば、「爆弾魔ユナボマー」を耳にしたことはあると思います。ただ、ユナボマーがどういう人物で、具体的にどういった犯行を行ったかまでは、日本では知られていないのではないでしょうか?僕は全く知りませんでした。
そんな爆弾魔ユナボマーを逮捕するまでの経緯をFBI捜査官目線で描かれた物語が、Netflixオリジナルドラマの「マンハント」です。

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ちなみに、「爆弾魔」と聞いてみなさんはどのようなイメージを持ちましたか?僕は派手好きで、目立ちたがり屋で、爆発に快感を感じる短絡的思考を持つ人物像を思い描きました。これは、刑事ドラマやサスペンス映画のイメージに強く影響されています。
ですが、ユナボマーことセオドア・カジンスキーはこういった人物像とは真逆の人物です。このドラマは、ユナボマー事件を知るとともに、セオドア・カジンスキーの孤独の一端を感じとれる作品になっています。また、物語としては、FBI捜査官でプロファイラーのジム・フィッツジェラルド視点で描かれるため、いかにしてユナボマーを追い詰めたか、またフィッツジェラルドが捜査にのめり込んでしまい、彼自身も闇に囚われてく様も本作の見どころの一つです。

「深淵をのぞくとき、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」

マンハントを見ているとき、この言葉を思い出してしまいました。そんな二人の人生が描かれたマンハントに、ハマりにハマってしまいましたが、一体何が面白いかを書いていきます。
マンハントは、事実をもとにしたドラマです。そのため、セオドア・カジンスキー逮捕を含めた内容は周知の事実とも言えますが、以下感想はドラマのネタバレを含んでおります。そのため、本文を読まれる際はこの点をご了承ください。

 ユナボマーことセオドア・カジンスキーの思想

そもそも僕はユナボマーの知識は皆無と言っていい状態で、マンハントを見始めました。ユナボマーは17年間に16個もの爆弾を送り付け、死者3名負傷者多数の事件を起こしたアメリカ史上最悪の爆弾魔です。当初の犯行では大学と空港を狙っていたことから、「University」(大学)と「Airline」(空港)の頭文字を取り、「Unabomer」とFBIが名づけました。

冒頭でも述べたように、僕は「爆弾魔は、爆弾で何かを破壊すること自体が犯行の目的」と思い込んでいましたが、ユナボマーことセオドア・カジンスキーは違いました。彼には彼なりの思想があり、犯行声明文「産業社会とその未来」もFBIや新聞各社に送り付けていたのです。また、セオドア・カジンスキーは俗世間から離れ、一人山小屋で電気もガスもない生活を送っていました。僕が思う爆弾魔のイメージとはかけ離れており、その分セオドア・カジンスキーに興味がわき、物語の奥深くへ引き込まれていきました。
物語終盤にはセオドア・カジンスキーの生い立ちが描かれており、彼の孤独の一端を垣間見れるエピソードになっています。正直、何かしら過去にトラウマ級の事件があったわけではなく(あったといえなくもないですが、あの体験はやめようと思えば自らやめれたはず)、セオドア・カジンスキー自身はIQ167の頭脳の持ち主でハーバード大学を卒業し、明るい将来が待っていたように思えます。何がセオドア・カジンスキーをアメリカ犯罪史上最悪の爆弾魔ユナボマーに変えてしまったのでしょうか?僕には本作を最後まで見ても、結局のところ理解できませんでした。

ユナボマーを追い詰めたジム・フィッツジェラルドFBI捜査官と捜査手法

17年間もの間、FBIを始め各捜査機関を翻弄し続けたセオドア・カジンスキー。そんな彼をどのように追い詰めたかというと、なんと「言語」です。
ユナボマーが新聞各社に送り付けた犯行声明文の論調から、フィッツジェラルドはセオドア・カジンスキーにたどり着きます。あくまで雰囲気ですが、この捜査過程は映画「ゾディアック」を彷彿とさせました。なので、「ゾディアック」のような人の心理に迫るサスペンス好きであれば、興奮すること間違いなしだと思います。
なお、ジム・フィッツジェラル捜査官は実在の人物で、現在は「クリミナル・マインド」などのアドバイザーをしているようです。

気になるシーズン2は?

公式にはまだ何も発表がありません。しかし、シーズン1を見終わった限り、物語としては完璧に完結しています。そのため、シーズン2があったとしても「True Detective」などのように全く異なる物語としてスタートすると思います。この推測の理由として、正式タイトルが「Manhunt: Unabomer」となっているからです。
あくまで勝手な僕の推測ですが、シーズン毎に取り上げる事件を変えていくのではないのでしょうか?例えば「Manhunt: charles manson」みたいな。これ、半分僕の願望も入っているのですが、可能性は0ではない気がします。。

というように、本作は最高に面白いです。そして、本作を通じてユナボマー事件を様々な角度から知ることができます。
僕が本作を高く評価する理由の1つとして、「被害者の痛みを描いているため」です。ユナボマーの犯行の被害者達がセオドア・カジンスキーに心情を訴えるシーンがあるのですが、このシーンによってユナボマーをヒーローではなく、きちんと犯罪者として描いていると思います。僕にとって、ここ重要でした。

ただの娯楽作品には収まらない「Manhunt: Unabomer」。サスペンス好きには超おすすめ作品です。
しかし、Netflix製作ドラマはどれもクオリティーが高すぎてビビりますね。他にもNetflix製作ドラマでおすすめ作品があるので、今後当ブログでご紹介していきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

【海外ドラマ】本当に面白くてみんなに観てほしい、かなり偏った海外ドラマランキングTOP10

みなさん、海外ドラマはお好きですか?
僕は海外ドラマを見続けてもう10年以上経ちますが、いまなお海外ドラマ愛は膨れ続けています。
一昔前は海外ドラマと言えば、「暇つぶしのために観る」、「映画より下」などのネガティブな意見もあったかと思いますが、マシュー・マコノヒーケヴィン・スペイシーなどのハリウッド俳優が海外ドラマに出演したり、「セブン」、「ドラゴン・タトゥーの女」で有名なデヴィッド・フィンチャー監督が積極的に海外ドラマの製作に乗り出したりと、海外ドラマは新たな立ち位置を確立しつつあります。

そこで今回は自身の海外ドラマ遍歴を冷静に整理する意味も込めて、ランキング形式でおすすめ海外ドラマを紹介したいと思います。最近の作品だけでなく、オールド作品もご紹介します。
ただ、あくまでランキングは僕の主観によるものなのでその点はご理解いただき、お楽しみください。

10位:HANNIBAL

HANNIBAL/ハンニバル DVD BOX

HANNIBAL/ハンニバル DVD BOX

 

サスペンス映画の金字塔、「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクター博士の若き日を描く本作。ただし、物語の時代としては2013年に設定されており、映画とは時系列が異なります。
HANNIBALのドラマ化を知った際、「ハンニバル・レクターアンソニー・ホプキンス以外考えられない」と思いましたが、大きな間違いでした。
本作でハンニバル・レクター博士を演じるのは、「007 カジノ・ロワイヤル」で悪役として大きな存在を残したデンマークの至宝マッツ・ミケルセン。危ない精神異常者という印象が強かったアンソニー・ホプキンスレクター博士とは違い、マッツ版レクター博士は知的でどこまでも美しく、何より紳士です。
その分、時折見せるサイコパスとしての眼差しには本当に恐怖しますし、マッツの屈強な体格が物語に説得力を与えます。これだけ強そうな人だったら、FBI捜査官や成人男性が負けても無理ないと。。
そして映画版とは違い、ドラマ版ではレクター博士自ら料理するシーンが多くありますが、この料理する様がかっこいい。。マッツのエプロン姿や包丁さばきなどは、ホント憧れます。(料理の材料は置いておいて。。)

というように、新しいハンニバル・レクター像を作り上げた本作は、映画シリーズのファンだとしても十二分に楽しめると思います。(むしろ、映画の小ネタがあちこちに散らばっているので、映画シリーズは一度見ておいた方が楽しめます。)
ただし、グロシーンがあまりに強烈なため鑑賞するには注意が必要です。また、本作はシーズン3で打ち切りになっており、エンディングは多少駆け足感があったためこの順位としました。

9位:House of Cards

ケヴィン・スペイシーの大スキャンダルにより、悪い意味で注目を集めてしまった本作ですが、作品自体は傑作に違いありません。映像ストリーミング配信会社のNETFLIXが、オリジナル作品の第一弾として製作した本作はまさに海外ドラマに様々な意味で改革を起こしました。デヴィッド・フィンチャーが製作総指揮を務めたり、ネット配信ドラマとしては初のエミー賞受賞だったりと。
この辺りについては他の方が散々記事を書いているので 、僕はあくまで物語について書きます。

本作はケヴィン・スペイシー演じる下院議員のフランク・アンダーウッドが、自身の野望実現のためにあの手この手を尽くし、成り上がる様が描かれています。一見よくあるドラマにも見えますが、野望達成のための執念を時にはポップに、時にはシリアスに、洗練された映像で表現されている点が本作の魅力だと思います。
フランクは、シーズン1ではホワイトハウス入りを目指しますが、ホワイトハウスへの道は決して楽ではなく、様々な障害に阻まれます。しかしフランクは如何なる障害もなぎ倒し、確実に前進します。人を傷つける、裏切る、貶める、フランクは必要とあればこれらを迷うことなく実行します。その姿は、まさにダークヒーロー!
サスペンス好きにはたまらない作品であることは間違いないです。

8位:The Closer

クローザー <ファイナル・シーズン> コンプリート・ボックス [DVD]

クローザー <ファイナル・シーズン> コンプリート・ボックス [DVD]

 

 海外ドラマは、1話完結物(BONES、クリミナル・マインドなど)と続き物(プリズン・ブレイク、リベンジなど)に分けることができます。1話完結物のメリットは、気軽に見れること。デメリットとしては、物語が軽くなったり、単調になってしまうということがあります。
しかしこのクローザーは、1話完結物でありながら、重厚な物語をこれでもかと放り込んできます。

クローザーはロサンゼルス市警察を舞台にした、いわゆる刑事もののドラマです。そのため殺人事件が主なエピソードになるのですが、事件や登場人物の背景が綿密に描写されており、エピソードによっては見ていることが辛くなる瞬間が多々あります。グロ描写などは一切無いのですが、キャラクターの会話から想像が膨らんでしまい、頭の中で非常に残酷な映像が流れてしまうのです。
ただ、それでもテンポよく見れる理由としては、登場人物の各々のキャラクターが立っているから。
特にキーラ・セジウィック演じるブレンダリー・ジョンソンは、愛してやまないキャラクターの1人です。キュートで、破天荒で、強くて、そして脆い。「クローザーにハマる」≒「ブレンダにハマる」と言っても過言ではありません。これは、吹替えを担当している山像かおりさんの影響もあるため、吹替えで見ることを強くおすすめします。
※僕は海外ドラマは、吹替え派です!

7位:Breaking Bad

 海外ドラマ好きなら、一度は耳にしたことであろうBreaking Bad。第66回エミー賞では主要6部門受賞という快挙も達成したまさに怪物ドラマです。
練りに練られたストーリー、全く飽きさせない映像、何より終わってほしいところで綺麗に終わるという潔さなど、まさに歴史に残る素晴らしい作品なのですが、本作はブライアン・クランストン演じる主人公ウォルター・ホワイトに共感できるか否かがこのドラマへの愛着に繋がると思います。

本作のあらすじは、末期がんを宣告された化学教師のウォルター・ホワイトが、家族に財産を残すためにドラッグ密造を行うサスペンス・ドラマです。僕は最初、「気弱な化学教師が、器のでかい闇の帝王に変貌を遂げる様」が見れると思っていたのですが違いました。
たしかに闇の帝王になっていくのですが、ウォルターは最後まで自己中心的な考えで、他人を、友人を、家族を不幸へ引きずり込んでしまいます。しかも、それはすべて家族のために”やってあげている”と考えていて、正直僕は共感どころか、ウォルターに嫌悪感すら感じてしまいました。あと妻のスカイラーにも。。。
他の作品と違い主人公に魅力を感じませんでしたが、その分輝きを放っていたのがアーロン・ポール演じるジェシー・ピンクマン。「Breaking Badはジェシー・ピンクマンという男の成長を記した物語である」と僕は勝手に思っています。シーズン1ではただのドラッグ・ディーラーだった男が様々な挫折、数々の出会いを経験し、紆余曲折しながらも何とか人生を進もうとしている様に、激しく心を揺さぶられました。何より、アーロン・ポールの演技が凄まじい。。憑依型という言葉がピッタリくるような役者さんだと思います。
また、脇役陣のキャラクターも個性が突出しまくりで、最後まで物語に没頭し続けながら感動の大フィナーレを味あうことができるでしょう。

6位:Friends

 もう二度とこんなドラマには出会えないだろうと確信できるほど、最高のコメディ・ドラマ。それが、フレンズです。
1994年から2004年にかけて放送された伝説的なドラマですが、現代の高い映像クオリティーに慣れている人からみるとオールド感は感じると思います。しかし、それでも見てほしいし、見たら必ず幸せになれるはず!と断言したくなるほど、僕はこのドラマが大好きです。
物語としては6人の男女の日常を描いたものですが、シーズンが進むごとにキャラクター同士の人間関係が発展し、コメディー・ドラマなのにストーリーも重要になってきます。
本作は主要キャスト6人全員が主役といっても過言ではない作りですが、シーズン3を見終わるころには、この6人全員に愛情を持っている自分に気付くはずです。僕は今でもフレンズを繰り返し見るのですが、理由はいたって単純。この6人に会いたくなるからです。僕にとって、レイチェル、ジェシー、モニカ、チャンドラー、フィービィー、ロスはただのドラマの登場人物ではなく、まさに友達(フレンズ)なのです。

5位:デスパレートな妻たち

 おいおい、Breaking Badより上の順位かよ!っていう意見が飛んできそうですが。。シーズン1からリアルタイムで見ているので人一倍思い入れが強く、この順位としました。面白いはもちろんですが、何より好きって気持ちが強い作品です。
デスパレートな妻たちは、コメディ・ドラマという立ち位置ながらサスペンスの要素も入っており、先が気になる構成になっています。ついつい一気見しがちな作品です。
この手のドラマはシーズンが長くなると色々物語が破綻しがちなのですが、本作も実は破綻していると思っています(笑)。それでもこの作品に魅力を感じてしまうのは、主要キャスト4人の魅力と各エピソードの終わり方が秀逸な点です。エピソードの最後には、必ず心がほっこりするいい話を挟んで気持ちのいい終わり方をしてくるんですよ、このドラマは。
基本はコメディ物なのでかなり笑えて、サスペンス要素もあるのでハラハラしたり、そして最後には必ず優しい気持ちになれる、それがデスパレートな妻たちです。この基本スタンスをシーズン8まで崩さずにやり通したことに、畏敬の念を感じます。最終シーズンは、まさに大フィナーレでした。

4位:Better Call Saul

 「スピンオフ物は成功しない」という僕の持論を、見事に打ち崩してくれた最高の作品、それがベター・コール・ソウル(ソウルに電話しよう!)です。
Breaking Badで強烈な印象を残したソウル・グッドマンを主人公とした、Breaking Badのスピンオフに当たる本作。時系列としてはBreaking Badより以前の話で、ソウル・グッドマンが本名のジミー・マッギルで弁護士活動を行っているときから、どのようにソウル・グッドマンになったかを描いています。
Breaking Badのスピンオフのため、Breaking Badのキャラクターも何人か出てくるのですが、準主役と言っても過言ではないのがマイク・エルマントラウト。帝王ガスの右腕として暗躍した、あの渋すぎるおじいちゃんです。
Breaking Badでは寡黙なイメージしかありませんでしたが、本作ではマイクの悲しい過去や何故犯罪に手を染めるにいたったかの葛藤が描かれています。そして色々と凄すぎる犯罪スキルもこれでもかと披露してくれます。
もちろん、主役のソウル・グッドマンも魅力全開で、あのテンポのいいトークに、スタイリッシュな映像の合わせ技とくれば、面白くないわけがありません。それと、本作にはソウルの兄も登場します。この兄はある特殊な病気にかかっているのですが、この設定が本作にいいスパイスを与えています。(何の病気かは見てのお楽しみ)
もはや伝説となりつつあるBreaking Badのスピンオフ作品ということで、懐疑的な見方などあったかと思いますが、そのプレッシャーをはねのけ想像以上の作品となったベター・コール・ソウル。Breaking Badファンなら、必須の作品です。

3位:True Detective

 マシュー・マコノヒーダラス・バイヤーズクラブアカデミー賞を受賞した翌年に本作に出演したこともあり、大いいに注目を集めた本作。
一昔前は「映画>ドラマ」という声もあったかと思いますが、近年ドラマのクオリティーはあがる一方で、2時間という制約がある映画とは違い、時間的制約がないドラマは人の心の移り変わり、複雑な人間関係などをより深く表現できる媒体と言えます。

本作は1995年に発生した連続殺人事件を追う2人の刑事の物語です。時系列としては、殺人事件発生当時の1995年と17年後の2012年を行ったり来たりします。全編を通して陰鬱な雰囲気で、画面から汗のにおいまで漂ってきそうな独特な映像美に、一気にTRUE DETECTIVEの世界に引き込まれるでしょう。
殺人事件自体もサスペンスファンはかなり興味がひかれる設定ですが、何より主人公2人の刑事のキャラクター、心の変化、周囲の人間との関係性に一瞬たりとも目が離せなくなります。特に主人公の1人であるラスト・コール刑事は、まさにマシュー・マコノヒーにしか演じることのできない唯一無二なキャラクターです。
また、本作はシーズン2まで放送されておりますが、シーズン1とシーズン2は全く別物です。TRUE DETECTIVEシーズン1は全8話で完結するので、非常に見やすい作品です。シーズン2になると、キャラクターや設定も一新され、全く別のドラマになっています。(ちなみにシーズン2はコリン・ファレルが主演!)
脂が乗りまくっているマシュー・マコノヒーが怪演している本作、は海外ドラマファンはもとより、映画ファンも必見ですよ!

2位:The Walking Dead

 海外ドラマに明るくない人でも、このドラマの存在は知っているかもしれません。「WALKING DEAD」というタイトル通り、ゾンビが蔓延した世界を描いている本作。
これまでゾンビを描いた映画は数多くあり、その中で名作とうたわれる映画もあります。すでにゾンビの世界観は映画で表現し尽くされていると思っていましたが、本作はドラマという長丁場の利点を生かして、極限の世界に放り込まれた人間の心理を、また人が変わっていく様をとても丁寧に描いています。
特に顕著なのが、主人公のリック・グライムズ。シーズン1、2では正統派ヒーローだったリックですが、シーズン3あたりから人が変わっていきます。とんでもない出来事の連続で、凶暴な側面が表れてくるのですが、ある意味この極限の世界に順応していっているんですね。そういう意味でいうと、本作はある意味ドキュメンタリーとも言えるかもしれません。
そのため、このドラマでは目を覆いたくなるような場面が多く存在します。グロ描写に慣れている方でも、殺される人、殺してしまった人の背景が丁寧に描かれている分、その設定に心がやられてしまう可能性もあるので、視聴する際は十分にお気を付けください。
ただ、本作は絶望の世界の中でも、生きる希望を要所で描いています。絶望だけで終わらないのが、本作が世界中に支持される魅力だと思います。

1位:HOMELAND

 僕がこれまでに見た海外ドラマの中で、最も心揺さぶられた作品がHOMELANDです。
正直思い入れが強すぎて、自分のつたない文章では本作の魅力を正確にお伝えする自信はありません。なので、まず本作を見てください(笑)。
と言ってしまうと元も子もないので、頑張って書きます。本作はCIA職員のキャリー・マディソンと8年間戦争捕虜としてテロリストグループに捕まっていたニコラス・ブロディを中心に、アメリカとテロリストとの戦いを描いています。このキャリーとブロディの設定が、本作を魅力的な作品に仕立てています。
キャリー・マディソンは双極性障害という持病を抱えているため、CIAには病気を隠しながら働いています。そのためキャリーは気分の浮き沈みがとても激しいのですが、キャリーを演じているクレア・デインズ本人が双極性障害を抱えているのでは?と疑いたくなる演技力です。
一方のブロディは、8年間戦争捕虜としてテロリストに捕まっていたところを救出され、一躍ヒーローとしてアメリカに帰国します。しかし、実はテロリストに寝返ったのではないか?とキャリーに疑惑を持たれ、また捕虜として8年間も幽閉されていたことによるトラウマに苦しめられます。このニコラス・ブロディを、ジェームズ・ボンド候補にも名前が挙がったダミアン・ルイスが熱演しています。
ちなみに2012年のエミー賞では、ダミアン・ルイスが主演男優賞、クレア・デインズは主演女優賞のW受賞をはたしています。
なお僕の個人的な感想としてはシーズン1はあくまで準備運動といった感じですが、シーズン2からは怒涛の展開の連続です。僕はシーズン2に入ってから、完全にHOMELANDにハマりました。そのため、シーズン1でピンと来なくても、シーズン2も見ることを激しくおすすめします。そしてシーズン3で一旦の完結を迎えるのですが、シーズン3のラストシーンは生涯忘れることはないと思います。それほどまでに、完璧なシーンでした。

 

というように、自分の思いつくままにおすすめ海外ドラマについて語ってみました。改めて言いますが、海外ドラマは非常に進化しています。2時間という時間制約がある映画とは違い、物語をより深くまで掘り下げることのできるドラマは、これからもさらに注目を集め続けることでしょう。
これまで海外ドラマに興味がなかった方も、これを機に海外ドラマに触れてみてはいかがでしょう?面白いですよ、海外ドラマ。

【海外ドラマ感想】「Homelnad シーズン1-2 トラウマ」

 こんにちわ。上上下下太郎です。
Homeland シーズン1-2 トラウマの感想です。

アルカイダから奇跡の生還を果たしたニコラス・ブロディ軍曹。しかし、CIA諜報員であるキャリー・マディソンだけが、ブロディ軍曹に疑惑の眼差しを向ける。
前回は、キャリーの闇が垣間見えましたが、今回はブロディ軍曹の葛藤が描かれています。また、人はいつ、どんな時に自分の救いに出会えるのかわかりません。

あらすじ

アルカイダから帰国し、アメリカ全土がブロディ軍曹に注目する中、当の本人は家に閉じこもる生活を送っていた。軍はブロディを再入隊させ、広告塔に仕立てあげたいが、ブロディはそれを拒否。
そんな中、キャリーの元へ情報提供者から重大な情報が入る。アルカイダの最高指導者、アブ・ナジールがファリド皇太子に会いに来たという目撃情報だ。アブ・ナジールが動いたことと、ブロディの帰国との関連を指摘するキャリーだが。。

感想(※ネタバレ含みます)

見た率直な感想・・・☆☆☆(普通に面白い)

今作では、ゲスト(と言ってしまっていいのかわかりませんが)が2名出演しています。

まず1人目は、「ベター・コール・ソウル」でジミー(ソウル・グッドマン)の兄役を演じているマイケル・マッキーン(チャック・マッギル)が、ソウルに弱みを握られている判事役として出演しています。

ベター・コール・ソウルでは弁護士役を、Homalandでは判事役ということで、偶然だとは思いますが法廷つながりになっています(笑)。

そしてもう1人は、スーパーガールでおなじみのメリッサ・ブノア

眩しすぎるくらい綺麗な人ですが、このHomelandではすごい役を演じています。出演時間は短いですが、それでもあの役を演じた彼女は素晴らしいです。後のスーパーガールでの活躍も納得な女優さんです。

 

さて、今作の見どころはブロディの「決意」です。
冒頭ではブロディは、部屋に閉じこもり、記者たちに全く会おうとしません。ソウルが指摘していましたが、「テロリストとしてアメリカに帰国したなら、戦争の英雄として記者たちの前に積極的に出るはず」だと。
しかしキャリーは、「テロリストといっても人間。家族を前にして、決意が揺らいでいる」と反論します。

この2人のやり取りは、ブロディの心境そのものです。ブロディは悩み、苦しみますが、最後には戦争の英雄”ごっこ”を始めるため、記者たちの前に立ったところで今作が終わります。

僕はブロディが、テロリストとして生きることを再決意した点は以下だと考えています。

  1. 親友のマイクがブロディに、軍に再入隊することを迫ったこと
  2. 上とも関連しますが、マイクが自分の家族と親密すぎていること
  3. 人には戦わなければならないときがあるから

1と2に関しては、ブロディがマイクに嫉妬していることは明らかです。家に帰ると何故かマイクが居て、子供たちは自分よりもマイクになついている。息子のクリスが、「マイクおじさん」と呼ぶことも納得がいっていない様子。
そして、妻のジェシカも軍の再入隊を遠回しに迫ったことも、ブロディを傷つけたのではないでしょうか。

3に関しては、象徴的なシーンがあります。ブロディがクリスに「人には戦わなければならないときがある」と教えるシーンです。これは、自分自身がテロリストとして戦うことを決意した瞬間ではないかと僕は考えています。
クリスに話しかけていますが、実は自分自身に言い聞かせているように見えます。

そして最後に、ブロディがイスラム教に出会った場面が回想で描かれています。まさに、光(救い)を見つけた瞬間でした。このシーン、まさに必見です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

【海外ドラマ感想】HOMELAND シーズン1 英雄の帰還

 

 こんにちわ。上上下下太郎です。

 今日から、三度の飯より大好きな海外ドラマの感想ブログを書いていこうと思います。
元々僕は、映画大好き少年でした。映画が好きすぎて、レンタルビデオ店でバイトをはじめ、更に映画の魅力に取りつかれ、1日に3本見ることもあるほどでした。

ちょうどこの頃、24やプリズンブレイク、LOSTなどの海外ドラマブームが起きていたのですが、何もわかっていない当時20歳そこそこの僕は、「ドラマより映画の方が偉い」と間違った自論を持っており、あまり海外ドラマに興味を示しませんでした。

そこから10年近くたち、僕はあるドラマに出会います。それは、クリミナルマインド!

 

 

初めてみたエピソードは、シーズン3の第一話目である「ギデオンの決意」。クリミナルマインドを初めて見る当時の僕にとっては、「ギデオンって誰?」って感じで見ていましたが、冒頭からぶっ飛びましたね。ドラマなのに、ここまでやるのか!!と。
クリミナルマインドについても、別できちんと書こうと思いますが、とにかく「映画>ドラマ」というトンチンカンな考えは吹き飛びました!で、それからというもの、もう海外ドラマ漬けの日々を送っております。
リアルに、海外ドラマがない生活なんて考えられません。

 と、前置きが長くなってしまいましたが、せっかくこれだけ海外ドラマを見続けているので、ブログという形で残していこうと思います。ということで、僕が好きな海外ドラマをエピソード毎に紹介していきますが、記念すべき第一回目はHOMELANDのシーズン1、英雄の帰還です。

 

 

あらすじ

物語の舞台は、現代のアメリカ。CIAとアルカイダの戦争を描いた物語。

 CIAの作戦要員であるキャリー・マティソンは、イラクの刑務所で死刑囚よりある情報を入手する。戦争捕虜となっているアメリカ人が、祖国を裏切ったと。

その情報から10カ月、CIAはアルカイダの秘密基地に攻撃を仕掛け、制圧することに成功する。その作戦でアルカイダの捕虜を救出するが、その捕虜は2013年に行方不明となっていたニコラス・ブロディ軍曹であった。救出後、すぐにアメリカに帰国することになったブロディ軍曹。アメリカにとってまさに英雄の帰還であるはずだが、キャリーだけはブロディ軍曹に疑問を持っており。。

感想

 伝説のドラマの始まりとなるシーズン1の第1話。シーズン1は全体的に静かにストーリーが流れていくのですが、この第1話は静かながらも、これから訪れる劇的な展開を感じさせる不穏な空気が全編で漂っています。
この不穏な空気を出しているのが、ニコラス・ブロディ軍曹です。8年間アルカイダに捕虜として捕まっていたのが、急にアメリカに帰国し、全国民から英雄として扱われることになりました。

そのためか、ブロディはなかなか人と目を合わせず、挙動不審まではいかないでも、落ち着かない様子が伝わってきます。ただし、帰国直後に副大統領やアメリカ兵士の前でスピーチを行ったのですが、このスピーチが非常に上手い!笑いがありつつ、家族への感謝も伝え、アメリカ国民の士気をあげるような内容でした。
おいおい、ちょっと前まで挙動不審だったんじゃ、、と言いたくなったんですが、冷静に考えると、軍人としての誇りがそうさせたと考えると自然な流れだなと思います。また、心の傷は人前では何としても隠そうとするしなーっと、どんな些細なシーンを見ても、このように色々なことを考えさせられるドラマがHOMELANDです。

特に、ブロディがアルカイダの司令官、アブ・ナジールの写真を見つめるシーンがあるのですが、このシーンホントにやられました。瞳に気持ちが宿ると言いますが、このときのブロディの瞳には、アブ・ナジールへの思いがハッキリと表れていたと思います。これは、物語が進んでいき、ブロディとアブ・ナジールの関係性を知ってくると、よくわかるようになると思います。

そして、エピソードの最後にブロディがホワイトハウスを見つめるシーン、ブロディは何を思うのか。。まさに伝説のドラマの幕開けに相応しい第1話です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。